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カイロの旅 エジプト ― イスラム地区の薔薇
アフリカ >> エジプト >> カイロ
1993年10月〜1993年10月 / 写真7枚
カイロホテル情報
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http://plaza.rakuten.co.jp/hunkorogashi/
――――意識が蜘蛛の糸にひかれるように回復しだしたころ、視力より聴力が先に回復した。目隠しされていた。
耳にしたのは3人の男の会話だ。
「飛んで火にいる夏の虫とはこいつらのためにあるようなもんだな」
さっき、こいつが40$払った財布の中には100$札がぎっしり詰まってましたぜボス。まちがいありやせん」−嘘つけ・・−
「さあ、お楽しみはこれからだ。こいつとこいつを別々の部屋へ案内してやれ、お嬢さんは、あっちのスペシャル・ゲストルームの方へご案内しろ」
妻もすぐそばにいるらしかったが、結局最後に交わした言葉も彼女が最後に微笑んでいたかも記憶の彼方へ過ぎ去っていた。もう、会えないのか。
「こっちの方はどうします?」
「こいつか?こいつに私は用はない。こいつの元所持品を除いてな。それともアブドーラかモーセス。おまえらどうにかするってか?」
「めっそうもねぇ、ボス。おいらたちにも用なしでさあ」
「わかってるなら、とっとと始末しな」―――――。
めっそうもねえ・・・ノン・カタギの方々は映画ではいつもこんな調子の話言葉になるのが定番だなー。などと一人空想に耽って、まどろみのなかでニヤニヤしていた。
まわりに気に留めた人がいたら、さぞかし不気味がられたことだろう。
奇妙な東洋人のイメージをさらに植えつけるのに協力したに違いない。
どんどん芝居じみた悪い想像は増長していくのだったが、それを振り払おうと、この楽しくもやがて悲しきそれでもやっぱり愉快で滑稽な一週間を振り返った。
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